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◆IWC Sake Master Class セミナーをロンドンで開催しました

 2008年1月28日、午前10時より1時間半にわたり「IWC Sake Master Class」セミナーをロンドン モートンズクラブにおいて開催しました。セミナーには、IWCより招待された30名のライターおよび評論家の方々が参加されました。

 セミナーの開催にあたっては、以前よりIWC本部から日本酒の専門的なセミナーを開催してほしいとの要望がありました。その要請を受けて、酒サムライ英国代表を努める吉武理恵さんにIWC本部へ提案していただき、このたび実現することとなりました。

 また今回の講師には、株式会社山仁酒店の代表取締役副社長であり、IWC2007 Sakeシニアジャッジを努められた大橋健一氏にお願いしました。大橋氏は、Sake部門のシニアジャッジであったこと、並びにワインのディプロマの資格を有し、ワイン醸造の観点から日本酒を説明できるということから、講師をお引き受けいただき、今回セミナーを実現することが出来ました。

 日本からは、酒サムライ代表の佐浦弘一会長と酒サムライIWC担当の車多一成チーフが参加しました。



@酒サムライ代表挨拶
佐浦会長より、今回のIWC Sake Master Classの開催について、主催者であるIWC、開催に尽力して頂いた吉武氏、そして出席して頂いた皆様への御礼を申し述べ、また酒サムライについての説明を行った。



A セミナー内容
・酒造りの内容について
酒造りの基礎を大橋氏が英語で解説を行いました。ワインの専門家には難しい内容でしたが、大橋氏に噛み砕いて説明して頂いたので、積極的な質問も飛び活発な内容となりました。


アンソニー・ローズ氏
マイケル・ブロードベント氏

Sake ティスティング
下記の日本酒についてティスティングを行いました。出品酒は各蔵より提供をして頂きました。IWCのカテゴリー別にあわせてティスティングしましたが、参加者からの積極的な質問もあり、充実した内容となりました。

本醸造酒 本仕込 浦霞 四季桜 はつはな
吟醸酒・大吟醸酒 味吟醸 浦霞 四季桜 万葉聖
純米酒 満寿泉 純米 天狗舞 山廃純米
純米吟醸・純米大吟醸酒 満寿泉 純米大吟醸 天狗舞 山廃純米吟醸
古酒 松の司 大吟醸 
古酒 2000
松の司 純米大吟醸古酒 “Seizaburo Seto"


(写真左より)酒サムライIWC担当 車多チーフ、大橋氏、酒サムライ佐浦会長

最後には、デキャンタ誌の有名ライターであるアンソニー・ローズ氏をはじめとした参加者から、ファンタスティクという言葉と大きな拍手を頂きました。
ワインの著名な評論家のマイケル・ブロードベント氏をはじめとした多くの著名な評論家・ライターが30名参加し、酒の説明を聴きティスティングしたことは大きな収穫となりました。



"The Sake masterclass in London was fascinating. Ken Okashi was an extremely good tutor, the organization was impeccable and the sakes we tasted showed the wide variety of styles. I learned a huge amount - although I've still got a lot more to learn!"
Best
Joanna Simon

【ロンドンでのSake masterclassはとてもすばらしいものでした。大橋氏はとても良い教師で、構成は非の打ち所がありませんでした。そして、我々がテイスティングした酒は多種多様なスタイルでした。私はとても多くのことを学びましたが、まだまだ学ぶべきことが多いと考えています。

ジョアンナ サイモン
the Sunday Times ジャーナリスト】



I was pleased to be able to attend the sake masterclass which was led by Kenichi Ohashi. Clearly the first step in people’s understanding and appreciation of sake is learnig more about what is a complicated subject because, as in the case of wine, it gives consumers an important handle to grasp and gives them a launch platform from which to develop a greater appreciation of the subject.

Ken Ohashi’s explanation of the sake process was clear and simple to follow and the tasting of the various grades of sake brought the subject to life in a way in which only tasting really can do. Because learning is one thing, tasting another, and I found myself that while learning about sake whetted my appetite, it was only when I immersed myself ? literally ? in the subject, drinking sake with the appropriate accompanying foods, that my appreciation of sake really took off.

I think that this is one of the big challenges for sake over the coming years, and so all publicity and promotion that takes us all further into sake by way of information, articles and sake and food matching experiences are going to be extremely important. It is one thing preaching to the converted. As you and I know, sake is an endlessly fascinating beverage with its cultural history and current growing importance especially on the quality side, but the important thing is going to be able to communicate all this to a wider audience and masterclasses like the one led by Ken and therefore vital.

Ken’s talk was relatively academic because it was a masterclass. I am hoping that in the future, we will see more such talks accompanied by sake and food tastings on the lines we now see many wine and food matching tastings, because I think people in this country generally do like Japanese food, in particular, e.g. sushi and sashimi, and since it’s often said that the way to a person’s heart is though their stomach, I can see this form of education as being essential for bringing sake to a wider public.

With best wishes,
Anthony (Rose)

【大橋健一氏の日本酒マスタークラスに出席することができ、大変嬉しく思っています。人々が日本酒を理解し評価できるようになるための最初のステップは、日本酒が複雑なものであることをもっと学ぶことであることは明らかです。というのも、ワインの場合と同じように、そのことが人々により広範な評価ができるようになる重要な手がかりと基礎を提供するからです。

大橋氏の説明は大変分かりやすく、いろいろな品質の日本酒をテイスティングすることにより、まさに自分自身のものとすることができました。勉強することは1つの方法ですが、テイスティングはまた別のものです。日本酒について勉強することは私の食欲を刺激しますが、適切な食事と合わせて日本酒を飲み、文字通り日本酒にどっぷりつかることにより、私の日本酒に対する真の評価が可能となるからです。

私はこのことは、日本酒にとって今後数年間の大きな挑戦の1つになると考えます。そして情報や記事や日本酒と食事の相性体験などを通じて日本酒をより深く知る広報や販促活動が非常に重要になってくるものと思われます。

我々が知っているように、日本酒はその文化的な歴史や特にますます高まる品質酒での重要性ゆえにつきることのない魅力的な飲み物です。しかし、重要なことは、これらのことをより広範な人々に伝えることであり、従って大橋氏が行った日本酒マスタークラスは不可欠だと思います。

今回はマスタークラスということもあり大橋氏の話は、比較的学術的でした。私は近い将来、多くのワインと食事の相性体験が行われるように日本酒と料理の相性体験の話を期待したいです。なぜならば、私はこの国の人々は一般的に日本食、特に寿司や刺身が好きであり、そしてしばしば言われているように”人の心をつかむには胃袋をつかめ”ということだからです。私はこのような形の教育がより多くの人々に日本酒を広めるためには大切であると考えています。
アンソニー・ローズ】




                                                     
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